「本当に言うこと聞かない!」
とめちゃくちゃ怒ってらっしゃる。
子どもにではなく、お母さまに。
遠く離れたところで一人暮らしをする母を気遣う娘さん。
去年、癌の疑いがあると言われているから心配で心配で。
体を気遣うものをいろいろ送っては、電話で使い方を説明する日々。
今回、久しぶりに帰郷して病院の付き添いや身の回りのお世話をしてきたらしい。
そして今回の帰郷で、一生懸命調べて送っていたものを全く使ってない。そのままだったことが発覚!
ガックリ&怒り心頭!
こちらのお母様は兄弟姉妹が多く、その一番上のしっかり者の長女さんらしく、娘さんの言葉はもちろん、ご兄弟姉妹からのアドバイスなども全く聞かない。
「私は癌じゃない!大丈夫!」と言い張るらしい(笑)
病気に打ちひしがれてない姿は素晴らしいとは思いますが、娘さんからしたらなんとも腹立たしいやら心配やらで….
こういう話を聴くといつも思うんですよね、「人間年取ったら丸くなるって本当に迷信だよなぁー」って。
逆ですよね、逆!
年取って来たら、どんどん頑固になる(笑)
「丸くなる」なんてウソウソーー!
書き換えてくださいよ。あんなのウソですから(爆)
脳科学的にもちゃんと説明されていますが、物事を判断したり感情の処理をしたりするのは前頭葉と言われる額の辺りにある脳の部分。
ここが機能的に動いていると、物事を総合的に判断したり、感情の起伏をうまくコントロールできたりするらしい。
が、年齢と共に脳の機能も低下して来ますらから、若い時のように「グッと堪えて話を聞いてみようかな」とか「自分の事を心配して色々考えてくれてるのだから」などと、相手を思いやる気持ちを使ってその場を収めることがだんだん難しくなる模様。
ですから、わがままな物言いや態度になったりするのだとか。
お母さんの態度に怒り心頭だったこの方にも、この話をしたところ「え?!そうなの? ………………….そうなのかぁー」と少し、心に余裕ができたような表情をされたので、マシになるかなぁーと少し安心した次第。
世の中に『常識』として流れていることの中には、迷信や都市伝説みたいなことも多いのだけれど、私たちはすっかりそうだと信じ込んでしまって、苦しんでいることも多いんだよなぁーと思うのです。
亡くなった父もそうだったですが、言うこと聞かんかった(笑)
特に、認知症を患ったので強烈強烈(爆)
でも、この脳のお話を知っていたので、「やっぱりなぁー前頭葉が言うこと聞かんようになってるんだよなぁー」と少し距離感を持って眺められたので、心の安定が保たれたと思うのです。
その分、介護に直面している母のケアに十分力を使えたと思う次第。
セミナーなどでもよく言いますが、「レスキュー隊が自分を守れない状況だと他人を守ることはできないから一生懸命に訓練するように、自分をしっかり守るコミュニケーションを身につけて、いざと言うときに大切な人の力になれるようにトレーニングしてくださいね。」と。
自分が安定してないと、本来持ってる能力さえも出せないですからね。
一緒に前進して行きましょう!
☆とほかみえみため◆◇あることがたし☆